私は子供の頃から手芸が好きで、ちまちまと縫物、編み物などしている時間が一番癒されます。
人から肩がこらないかと聞かれますが、何もしていない方が肩がこり、編み物などをしている方が肩がこりません。
子育て時代、子どもたちが着なくなった古着をリメイクするのに、パッチワークを我流でちくちく制作しました。
パッチワーク
パッチワークには多くの種類がありますが、一般的にはアメリカンパッチワークを指しています。
パッチワークには代表的なパターンがあり、布の色調や模様、サイズを自在に駆使して無限のバリエーションを楽しめます。
センスの良し悪しが顕著に表れる世界でもあります。
ドレスデンプレート
パッチワークにはパターンがあり、その代表的な一つが「ドレスデンプレート」です。
ドイツのドレスデン地方のお皿をイメージして名づけられた名前です。
私の最も好きなパターンで、ちょっとした空き時間に少しずつ縫い進めていけますし、色のグラデーションや組合わせを考えるのはとても楽しいです。
布地を買ったりせずに、すべて家族の古着から切り取ったり、洋裁の端切れを使っています。ミシンを使わず、すべて手縫いで完成しています。
アメリカのTVドラマ「大草原の小さな家」で主人公ローラの家には、本当に素敵なパッチワークのベッドカバーなどがあり、私の憧れでした。
日本では、パッチワークは手芸用品店で、パッチワーク用の生地を買ってきて縫う物になっていますが、本来は、古着の再利用が目的で作られたものです。
ローラの世界に憧れていた私は、生地を買わないでリサイクルで制作することにこだわりました。
今で言う「SDGs」ですね。
本来は、花びらの外郭を曲線でアーチを作りますが、仕事と子育てをする合間の手仕事。大量に手縫いするので、角を作っています。
一枚一枚の生地に思い出がつまっています。
断捨離が注目を浴びていますが、物を捨てられないのは、リメイクが好きな人の弱みですね。
キルト
布と布の間にキルト綿を入れて縫い合わせ、一枚の厚く保温性のある生地に仕立てた物をいいます。その針を刺して縫うことをキルティングと言います。
パッチワークで作った布地を使ってキルティングしたものをパッチワークキルトといいます。
ベッドカバーやクッション、タピストリー、鍋敷き、バッグなど色んなインテリアグッズや生活用品があります。
キルトには非常にたくさんの種類や国々の歴史的背景があり、とても興味深い世界です。
別の機会にご紹介できたらと思います。
結婚のキルト
私が現在取り掛かっているキルトは2種類あります。
その一つは、「結婚のキルト」です。
古くはアメリカの開拓時代から引き継がれてきた習わしですが、現在はどうでしょうか。
女性が結婚する前、お友達や親せきに一コマずつサインが入った花の刺繍をいただき集めます。
そして、それらを大きな一枚のキルトに仕上げてお嫁に持っていきます。
祝福の象徴といえるでしょう。
私は、パターンを入手しているのですが、自分の娘の結婚に間に合わず、孫の結婚に間に合うよう取り掛かろうと思っています。
刺繍はそんなに時間がかかりませんが、キルティングが時間を要します。
念願が叶うとまさに「形見」になります。
さいごに
私たちの日々の生活において、何でもオートメーション化、合理化されてきています。
早く、安く、を追求されてきて便利でスマートな時代に慣れています。
AIやロボットの進化で益々拍車がかかった社会になってきています。
一方、これからの時代は、NFT(Non-Fungible Token・代替不可能なトークン)アートや音楽、芸術に価値が認められる時代が来るようです。
生身の人間の唯一無二の才能や作品が求められると思います。
デザインして、すべて手縫いで仕上げた作品を眺めていると、自分自身もほのぼのした気持ちになり癒されます。唯一無二の完成品は、自分の生きた証でもあります。
近未来、普通に宇宙旅行する時代になっても、手縫いを楽しめることを願っています。