
随分以前ですが、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」というミリオンセラーを読みました。なるほど・・・と勉強になったことを記憶しています。
今回読んだ「タピオカ屋はどこへいったのか?」も同じように興味を持ち、読んでみました。
YouTube「脱・税理士スガワラ君」を見ています。税理士菅原氏のお人柄がにじみ出ていて、人気になるのがわかります。菅原氏の著書でベストセラーとなっています。
結論から言うと、タピオカ屋は潰れていないのです。商売替えをしているのです。
この本には、たくさんのビジネスのからくりが紹介されています。
この記事では、本を読んで印象に残ったポイントと、そこから学べるビジネスのヒントを紹介します。
タピオカ屋はどこへ行ったのか?
何がブームになるのか、どれくらい大きくなるのか、どれくらい続くのか分かりません。どんな商売にも寿命があることを踏まえて、一過性で終わるかもしれないリスクを考えて、いつでも撤退できるようにすることがリスクヘッジになります。
小資金、省スペースで開業にかかるイニシャルコストを安く抑えることがポイントです。イニシャルコストを徹底的に抑えることで、短期に利益を回収し、ブームが去ったら見切りを付けて撤退します。
この変わり身の早さを活かして消えたタピオカ屋は次のブームに乗り換え、新たな収益を生み出しているのです。
例:カヌレ専門店・チーズホットク・黒糖わらび餅ラテ・白いタイ焼き・ドーナツ・焼き芋 etc
身近なカラクリをピックアップ
普通のメロンがなぜ1個2万円で売れるのか?

千疋屋のメロンはメロンではなく贈答品であるからです。
自分や家族用としてのメロンの適正価格は1000円から2000円に対し、千疋屋のメロンはお土産や贈答品でスーパーで売っているメロンとは別ものです。
糖度や見た目といった点で質が良いはずですし、箱やラッピングにも凝っています。それらを含めて価格に納得する人が多いから10倍の値段で売れるわけです。
重要なのは、メロンをメロン以外の商品として捉えることです。高く売れる売り方を見つけることで利益は増えやすくなり、競合と価格競争になるレッドオーシャンから抜け出せることができるのです。
キングコングの西野さんが、このことに気付き、著書をプレゼント用品として捉えています。プレンゼント用に一人で10冊20冊と購入してくれる状況を「Voicy」でおっしゃっています。
1000円カット店はどうやって利益を出しているのか。

1000円カット大手のQBハウスは2000年代の初めの店舗数は100店でした。それから20年で約6倍に増えました。売上は200憶を超え、東証プライム市場に上場しています。
海外店舗も増やし続けています。
普通のヘアカットの3分の1の価格なので、収益が3分の1に減るわけですから、低単価で経営を安定させる必要があります。
オペレーション簡素化で、無駄を省いてコストを最小に抑えるとともに、回転率を高めて売上を最大化しています。
たとえば、美容室ではカットのほかにパーマ、カラーリングなどを行いますが、1000円カット店のメニューはカットのみで、シャンプーなどのサービスもありません。
このようなシンプルなオペレーションを徹底しているため、水回りの設備が要らず、開店資金が安く収まります。一人あたりにかかる時間も短縮できます。
至れり尽くせりの発想から離れることで、シンプルで簡素なサービスを求める人に支持されています。
ヤクルトレディは、なぜ顧客との関係を維持できるのか?

人は繰り返し接する人やものに愛着を感じます。印象や好感度が高まり関心度合いも高まります。これをザイオンス効果といいます。

会話を通じて人間関係ができ、コミュニケーションを通じてお客のニーズや課題などを聞くことができます。
AI活用によって、あらゆるサービスの機械化と自動化が進んでいきます。だからこそ人のコミュニケーションは貴重になり、価値を生み出します。
相手の心をつかみ、人間関係を構築していくことは、競合との差別化となります。
観光地の土産物店はなぜ儲かるのか?

消費者の財布の紐は、特別感のある状況で緩みやすくなり、特別感のない普通の日は引き締まります。
メンタル・アカウンティング「心の会計」で、お金そのものの価値の感じ方が変わります。自分が置かれているその時の状況と心理状態によって、太っ腹になったりケチになったりします。
旅先では、非日常であり思い出であり、もう再び訪れないだろう土地かもしれません。お土産物屋では、財布の紐が緩み、自分用、ばらまき用と散財してしまうものです。
容姿端麗とは言えないアイドルがなぜ売れるのか?

応援は生き甲斐になる。
自分の行動(応援)が成果(推しの成長や成功)に影響を与えていると実感し、そこに喜びをかんじるのです。
好きな人の役に立つことで自分の存在価値を再認識できます。これを心理学で自己効力感と呼ばれます。
<自己効力感>
目標を達成できるという自信。
「私ならできる」と信じる力です。特定の状況で自分がうまく行動できるという自信を指し、行動に向かうエネルギーや挑戦する力を生み出します。自己効力感は、過去の成功体験や達成経験を積み重ねることで育まれます。
推しのアイドルのCDを買って、1票を投じることでランキングを上げることができたら推した実感が得られます。
<自己肯定感>
自分の存在そのものを受け入れる力。
「何ができなくても、自分には価値がある」と信じられる感覚で、成功に左右されずに「私は私でいい」と思える安定を意味します。
高級寿司店はなぜ予約でいっぱいなのか?

値段を高くすることによって満足度が高まる理由は利用者の心理と関係しています。
人は基本的に自分の判断を正当化したいと考える心理が関係しています。
高い店で食事をした場合、「高いのだから良い店であるはず」と思い込みやすくなります。
また、自分の判断を正当化するための行動として、「美味しかった」「素晴らしかった」と評価している口コミ情報を重視し、低評価の口コミを無視したり、「この人は味オンチなのだろう」などと判断したりします。
これは心理学で「確証バイアス」と呼ばれます。
確証バイアスは、自分のお思い込みを裏付ける情報を無意識に集めることで、合理的な判断がしづらくなることを指しています。
満足度が高まる要因として、予約が取りづらいこともポイントです。
商品やサービスの質が同じでも苦労して手に入れた時の方が価値があると感じるため、予約が取りづらい店を予約できたり、食事ができたりしたときの満足度が高まりやすくなるのです。
さいごに
他にも、「サブスク」「人出不足」「インフルエンサーマーケティング」「ラーメン屋」「カフェ」「スポーツスポンサー」「ランチェスター戦略」など、興味深い内容が分かりやすく解説されてあります。
ヤクルトレディに関しては、スーパーでも売っているのに・・
いちいち会話するのて面倒だと思っていましたが、その逆のニーズがあるということですね。スーパーでは売られてなく、ヤクルトレディの宅配専用商品があるのも秘訣だと思われます。
韓国に旅行した時、ソウルの街中でヤクルトレディがいました。
世界40か国で販売されているそうで、恐るべし「ヤクルト」ですね。