アプローチに段差があり、自転車やバイクを入れにくい物件を改良しました。
今回の戸建て貸家は、スペースに余裕があるのに、そのスペースまで30㎝以上の段差がある物件です。
自転車やバイクを置くには最適なスペースですが、いちいち30㎝以上を持ち上げるのは大変です。
使わないのは勿体ないから何とかしたいという課題がありました。
短い距離で、大きな段差をスロープにするには無理があります。
そこで苦肉の策が浮かび、工事に取り掛かりました。
工程
元の段差がある玄関側の入り口
玄関から右奥にスペースがあるのに、段差が大きくて自転車やバイクを入れるのが困難なアプローチ。
玄関以外の入り口を作る
玄関側のブロックは頑丈にできていますが、隣家との間にあるブロック塀は
切り取るのが簡単というので着目しました。
右側の隣家との間には、市に属する乾いた溝があります。
この上に蓋をして通らせてもらうかたちになります。
奥に立てかけてある木製の枠は、溝に蓋を乗せる枠組みです。大工さんに作ってもらいました。
解体工事屋に削り取りと廃材処理、切り口の化粧仕上げを依頼しました。
ブロックを4×4の16枚切り取り、断面をモルタルできれいに仕上げてもらいました。
二人の職人さんが来て、午前中に終わりました。
切り取る時の音と白い埃がたまらなく、現場から去っていたので、作業中の写真がありません。
請求書
既存ブロック解体撤去作業
(内訳)
カッター切り及び斫り(はつり)経費共一式 3,000円
ブロック処分代金一式 1,500円
両サイドモルタル材料(接着剤・定木含む) 3,500円
上記施工手間2名で半日 20,000円
小計 28,000円
消費税 2,800円
合計請求額 30,800円
何でも人件費が高いということですね。
特別なカッターが必要ですし、プロでなければきれいに仕上げることが難しい作業だと思います。
側溝に蓋を乗せて自転車やバイクを通せる通路を作る
大工さんに作ってもらった枠組みに、 ホームセンターで調達してきた金属の蓋をはめ込みます。
入り口に扉の代用を作る
ブロック塀の一部が開いているのでチェーンで扉の代用を作りました。
右端のSカンを外して、自転車やバイクの出し入れをして、防犯のためチェーンを渡します。気分的な対策にすぎませんので、入居者にはセンサー式の防犯ライトをつけるよう勧めます。
チェーンはプラスティック製で、1m200円程度を5m購入しました。
こんな作業は初めての経験で、結構楽しめました。
まとめ
貸家を運営していく際、念頭に置いているのは、近江商人の「三方良し」の心得です。
三方がハッピーになれるよう、入居者の運勢が上がるよう願いつつ、費用対効果や利回りも考慮しなければなりません。
今回、かなり無理くりの工事を執り行いました。
隣家から苦情が来ないかお伺いも必要でした。
結構多くの家が公共の溝の上に台を置いて、植木鉢を置いたり、私物を置いていることがわかりました。
自動車をガレージに入れるのに、家の前の公共の溝を渡る必要がある場合も多く、鉄板を渡らせている家が多く見受けられました。
法定外公共物使用等許可申請書が必要となった場合の対応も初めて勉強しました。
とても達成感が感じられる仕事でした。