2月から3月にかけて、八百屋やスーパーに並べられる「若ごぼう」ですが、季節を感じさせてくれる大好きな野菜です。
若ごぼうが成長したら普通のごぼうになると思っていたのですが、品種が全く別のものだと知りました。
関西でも若い方には、あまり馴染みのない野菜ですが、今しか味わえない貴重な季節野菜です。
「若ごぼう」って?
大阪以外では、馴染みがないかも知れませんが、根・茎・葉のすべてが食べられる無駄のない食材です。
主役として扱われるのは茎ですが、根もひげの掃除をするとごぼうなので美味しいです。
葉の部分は、細かく刻んで佃煮風に調理すると美味しくいただけます。
「葉ごぼう」とも呼ばれています。
フキと見間違えるほど似ていますが、根っこがごぼうなので見分けることができます。
買ってきた「若ごぼう」
ごぼう部分 約13㎝
茎部分 約40㎝
葉の部分 約40㎝
だいたい300円前後で売られています。
春を告げる野菜です。
「若ごぼう」の産地
大阪では「八尾の若ごぼう」で知られていて、ブランドとなっています。
なにわの伝統野菜
大阪府で100年以上前から栽培されてきていて、大阪にルーツがある野菜を「なにわ伝統野菜」と認定されています。
18種類あるそうですが、「若ごぼう」はその内の一つで「八尾の若ごぼう」として知られています。
同じ「若ごぼう」でも八尾の品種は格別美味しいです。
食べ比べたら明らかに判ります。
近所の八百屋には、泉州産の若ごぼうしか置いてなくて、八尾の若ごぼうがないのか聞いてみると、料亭などプロの飲食関係者の方へ回るそうです。
泉州産で我慢しても、春先に一度は食べてみたいものです。
「若ごぼう」の栄養
キク科ごぼう属に属する野菜で、見るからに、食物繊維がたっぷりです。
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維を合わせ持っていて、大腸がんの予防になるそうです。
食物繊維以外に、大きな特徴は、「ルチン」が豊富に含まれていることです。
ルチンは、蕎麦に多く含まれていることで知られていますが、若ごぼうも同等レベルに含まれています。
「ルチン」は、高血圧や動脈硬化に効果があるそうです。
薬膳料理に使われるのもガッテンいたします。
その他にも、ビタミン類やカルシウム、鉄分も豊富で低カロリー。
理想的な健康食材でダイエット食材とも言えます。
「若ごぼう」の調理例
葉の佃煮
葉は下茹でしてアクを取ります。フキの葉ほどアクはありません。
細かく刻んで、ちりめんじゃこと一緒にゴマ油で炒めます。
佃煮風に甘辛く炒め煮をします。
注意することは、葉を細かく刻んだつもりでも、面積が広い葉なので、ずるずると長くなっていることが多いです。
日本酒にもビールにも合いまし、ご飯も進みます。
茎と根の煮物
根と茎を絹あげと一緒に煮つけます。
大阪では、定番料理ですが、葉ごぼうの掃除が面倒なので調理する人が減ってきているかも知れません。
絹あげのタンパク質も加わり、栄養バランスのいい一品です。
脂肪分が少なくデトックス効果が高いのでダイエット食としても優秀です。
他にも、天ぷら、サラダ、炊き込みご飯、胡麻和え、パスタ、、、など
和洋中華のどのジャンルの料理にも応用がきく素材だと思います。
まとめ
毎年、若ごぼうを見ると、一度は料理したくなる春の課題のような野菜です。
忙しい娘たちにも、一応、味と調理法を伝授しています。
「なにわの伝統野菜」が18種あるらしいのですが、すべてを制覇しなくては、と燃えてきました。
追々紹介していきたいと思います。